こんにちは、関乃漆です。
沖縄県で漆工房を営んでおり「rein to pencil」というハンドメイドルアーを製作販売しております。
そして私がrein。
超初心者のあなた達にもわかりやすいよう記事の進行をサポートしてあげるから今のうちに感謝しておくといいわ。
seriaです。
サポート…?君が関わると余計こんがらがりそうで嫌な予感しかしないんだけどなぁ。
さて、今回は「ハンドメイドルアーのワイヤーを常に均一に成形する方法」を紹介したいと思います。
ハンドメイドルアーの中軸になるワイヤーは針金を加工して成形しています。
これを均一に成形できるようになるとルアーを安定した品質で量産できる様になります。
また、どれだけの長さが必要でどこで曲げ始めるのかなどの数値を知ることで都度調整する毎回の手間を省くことができ、スピーディーで正確にワイヤーを成形することができるようになります。
これからルアー作りを続けていくのなら必ず役に立つ技術なのでこの記事を機にぜひマスターしておきましょう。
自分だけの数値を探しだしましょう。
今回の記事の結論はこんな感じになります。
ちょっとまだ意味がわからないですよね。
それでは、実際に成形していく手順を見ながらその内容を見ていきましょう。
1. 必要な道具
針金はとても強固な材質なので素手で曲げるのも困難です。
道具がなければ加工、成形はできません。
まずはワイヤーの成形に必要な道具から紹介していきます。
といってもワイヤー成形に必要な道具は
【先丸ペンチ、普通ペンチ、ものさし、マジック、針金】
の5つのみです。
それでは、どのように使っていくのかを実際にみていきましょう。

先丸ペンチ→成形時に輪っかを形作るのに使用します。
普通ペンチ→同じく成形時に輪っかを作る工程で使用します。
ものさし→仕上がりを正確で均等にするためには必要な長さを知る必要があります。プラスチックや木でも、ものさしなら材質は何でも良いです。
マジックマーカー→始点の印を入れるのに使用します。太すぎると曲げ始めるポイントが広くなりズレてしまうので極細めにしましょう。
ステンレス製の針金→基本的に針金を成形して中軸ワイヤーにします。ホームセンターに売っているのは加工がしやすいように少し柔らかい材質となっているので、釣り具屋に売っているルアーや仕掛け専用の針金を買うようにしましょう。太さは10mm~0.5mmが望ましいです。
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シンワ測定(Shinwa Sokutei) 直尺 ステン 15cm JIS1級 赤数字入 14001
ゼブラ 油性ペン マッキーケア超極細 黒 1本入 P-YYTH3-BK
そして今回使用するワイヤーはこちら~♪
ワイヤーになる針金はホームセンターや100円均一でも販売してますが”専用”の針金の方が強度、耐久性も抜群です♪
でももの凄く硬いので最初は試しに0.6mmから加工していきもっともっと強度が必要に感じたら自分のルアーにあった号数に上げていくと良いですよ。
2. 成形の手順
必要な道具が揃ったら次は実際に成形の手順を見ていきましょう。
さぁ、ついに私の超絶技巧を披露する日がきたわね‼‼
超絶技巧ってあんた…
ワイヤー成型の技術は難しく思われがちですが、実はワイヤーの加工ってポイントを押さえて手順通りに進めていけばさほど難しくはないんですよ。
それではそれらのポイントや工程を一緒にみていきましょう♪
(1)針金を必要な分カットします
まずは針金を必要な分カットします。
しかし、どれぐらい必要なのかはまだはっきりとわからないので作りたいルアーのおおよそ2倍ぐらいを目安にカットします。
カットしたら上記画像のように端から1cmの部分にマジックマーカーで印を書き入れます。
この印が最初の輪っかを作る始点になります。
(2) 加工して起点になる輪っかを作ります
カットした針金をペンチで加工してまずは起点となる輪っかを作ります。
手順は上記画像を参考に見ていきましょう。
先ほど入れた印を支点にして先丸ペンチでつまみ、指先でグッと押し込みます。
押し込んだら普通のペンチでギュッと強く挟み、挟みすぎた分を戻しながら形を整えていきある程度整ったら輪っかの完成です。
この輪っかが最初の起点になります。
(3) マーカーで始点の印を入れる
輪っかができたら上記画像を参考にマジックマーカーで印を書き入れます。
書き入れた印を始点にして実際に型紙やルアーに合わせてみましょう。
(4) フロントフック部分の曲げ始めを決める
フロント部分の加工の工程に入ります。
まずは曲げ始めたい部分にマジックマーカーで印を書き入れましょう。
ここで大事なのは、印を入れたら実際に曲げ始める前に数値を測って記録することです。
今後均一にワイヤーを作製していくための数値やデータが必要になってきます。
ですので上記画像のように何cmから曲げ始める事にしたのかをものさしで測って記録しておきましょう。
(5) 直角に曲げて加工する
曲げ始めるポイントが決まったら加工していきます。
フロント部分はすぐに輪っかにするのではなく直角に加工します。
上記の画像を参考に印をつまんだらグッと指で直角になるまで押し込みましょう。
(6) 型紙に合わせてフロントフックの始点を決める
次は型紙に合わせてみてフロントフックの始点、輪っかの曲げ始めになるポイントを決めていきましょう。
目安としては上記画像のように型紙から下に5mm下を始点にすると成功しやすいです。
マジックマーカーで印を書き入れたら、先ほどと同じようにものさしで測って書き記し数値データの記録を忘れないようにしましょう。
(7) フロントフック部分の輪っかを作る
フロントフック部分の輪っかを加工して作製していきます。
上記画像の手順を参考に始点になる印を先丸ペンチでつまんだらグッと指で奥まで押し込みましょう。
そして押し込めるとこまで押し込んだところで普通のペンチでギュッと強く挟みこみます。
挟んで押し込みすぎた部分は整えながら戻していきます。
綺麗に調整ができたらフロント部分の完成です。
(8) リアフック(尻尾)部分に曲げ始める始点を決めます
次はリアフック部分に向けて曲げ始める支点を決めます。
上記画像のように型紙に実際に合わせてみてリアフック部分に曲げ始めるポイントを決めていきましょう。
ここは割とアバウトな部分でルアー内であればどこからでも曲げてよいのですが、バランス用の重りが入る部分でもあるので重りを避けるようにうまく調整するとよいでしょう。
始点が決まったらマジックマーカーで印を書き入れ、ものさしで測って長さの数値を忘れずに記録しましょう。
(9) リア側に直角に曲げて加工する
始点になる印を元に先丸ペンチでつまんだら上記画像のように指でグッと押し込みます。
直角になったところで止めて綺麗に成形しながら整えます。
(10) リアフック部分の輪っかの始点を決める
では仕上げにリアフック部分の輪っかの始点を決めていきましょう。
リアフック部分もフロントの時と同じよう、上記画像のように型紙端から5mmの部分を曲げ始めにすると成功しやすいです。
マジックマーカーで印を書き入れたら余った針金は1cmだけ残して全てカットしてしまいましょう。
この際、上記画像のように余分にカットしたのは何cmかを記録しておいてください。
(11) リアフック部分の輪っかを加工して作る
フロントフックの時と同じよう、始点になる印を先丸ペンチでつまんだら指でグッと押し込み普通のペンチでギュッと挟み込みます。
上記画像のように押し込みすぎた部分を綺麗に整えたら完成です。
3. 自分のルアーのワイヤーの数値を知る
では実際に完成したワイヤーを型紙に当てはめてみましょう。
まだまだ多少のズレはあるかと思いますが、そこまで大きくズレることはないと思います。
後は長い部分は減らしてみたり足りない部分を伸ばしてみたりと1mmずつで数値を微調整して記録し直していきましょう。
微調整ができたら、記録してきた数値を元に自分のワイヤーの必要数値を求めていきます。
それでは記録した数値を元にその工程をみていきます。

まずルアーからはみ出ていた部分や足りなかった部分は数値を足したり引いたりしながら各部分の曲げ始めを微調整しましたね。
その微調整が終わったら次はワイヤーの全体的に必要な数値の計算をしていきます。
最初はまだどれぐらい必要かわからないのでルアーの2倍でカットしたのですが、ここまで数値がはっきりしてくるとどのぐらい必要なのかももうだいぶわかってきます。
では、上記画像を参考に見ながら進めていきましょう。
まず私は最初に12cm針金を切り取りました。起点となる輪っかの数値は1cmです。
そして起点の輪っかを加工して作ったら次に曲げるポイントは1.8cm→1.6cm→1.7cmの順でした。
数値の順に加工していったら余分に余った部分を切り取りました。
余分に切り取った部分を測ったら5mmだったので、最初に切り取った12cmから不要となった5mmを差し引いたら必要全体分は11.5cmとなります。

これで私のワイヤーの数値をはっきりさせることができました。
このような手順であなた自身のルアーのワイヤーの数値も実際に求めてみましょう。
自身のルアーのワイヤーの数値がわかったらこれらの数値に沿って実際にワイヤーを試作してみましょう。
それでは、試しに上記画像の数値に沿って加工しながらワイヤーを試作してみます。









さすが私‼
完璧‼
神技‼
それは私がちゃんと計算して目印書き入れてるからでしょう~
このように数値がはっきりとしていると大きなズレもなく安定して量産することが可能になりますよ♪
4. まとめ
どうでしょう。思い通りに自身のルアーのワイヤーを作製することができましたか?
最初のうちはまだペンチに不慣れで曲げ方が安定してなく、微妙にズレたりすることもあるのですが自身のワイヤーの数値さえしっかりと把握できていれば今後は大きくズレることもなく、より精度が高くなっていきますので後は数をこなしながらワイヤーの加工にも慣れていきましょう。
それでも輪っかを作るのが難しい、、どうしても仕上がりが安定しない、、この部分の工程がわかりにくい、などなどございましたら下記からでもお気軽にお問い合わせください。
それでは今回はこの辺で。
関乃漆
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